制度設立の目的

 同制度は、宅建業者を対象とした登録制度で、既存住宅の売買に際し、消費者(売主・買主)に対して瑕疵保険の存在の伝達を徹底することを登録要件の一つとして求めています。健全な既存住宅流通促進のためには「住宅性能に関する情報開示」と「建物の瑕疵や構造に対する不安」について、「保証や保険」等で消費者のニーズに応えることは欠かせません。下記内容を実現することで、既存住宅流通市場における宅建業者の「情報開示」及び「瑕疵」に対する意識向上と、消費者への「住宅性能に関する情報開示」や「瑕疵保険利用による安心の提供」の促進を目指します。


①売主による住宅性能の情報開示として、瑕疵保険の事前現況検査を活用
②建物インスペクションを担う人材として既存住宅現況検査技術者との連携
③買主による住宅性能の安心・安全の担保として瑕疵保険の付帯

かし保険案内宣言店の推進

 消費者が安心して不動産取引が出来る不動産流通市場を整備するため、宅建業者を中心とする不動産関連事業者の連携による新たなビジネスモデルの検討や普及に取り組む団体として、平成24年に国交省より採択を受け活動してきた「北海道既存住宅流通促進協議会(以下、北海道連携)※1」「東北地区中古住宅流通促進協議会(以下、東北連携)※2」「首都圏既存住宅流通推進協議会(以下、首都圏連携)※3」及び沖縄県の平成27年度中小企業課題解決プロジェクト推進事業(企業連携プロジェクト)採択プロジェクトである「沖縄特化型既存住宅流通活性化プロジェクト(以下沖縄連携)※4」は、平成27年11月16日より「かし保険案内宣言店」「リフォーム事業者認定制度」の運用を開始しました。

本制度は東日本一体の広域連携事業です

※1 北海道既存住宅流通促進協議会
 事務局:北海道札幌市中央区北1条西17丁目北海道不動産会館2階<北海道宅建協会内>
※2 東北地区中古住宅流通促進協議会
 事務局:宮城県仙台市青葉区国分町3丁目4番18号<宮城県宅建協会内>
※3 首都圏既存住宅流通推進協議会
 事務局:東京都新宿区西新宿1丁目25番1号新宿センタービル38階<リニュアル仲介内>
※4 沖縄特化型既存住宅流通活性化プロジェクト
 事務局:沖縄県那覇市港町2丁目6番18号<佐平建設内>


また、国交省が主導する住宅リフォーム事業者団体登録制度における登録団体である、一般社団法人日本住宅リフォーム産業協会、日本木造住宅耐震補強事業者協同組合のリフォーム2団体、瑕疵保険法人である「株式会社住宅あんしん保証」「住宅保証機構株式会社」「株式会社日本住宅保証検査機構」「株式会社ハウスジーメン」「ハウスプラス住宅保証株式会社」の全5法人、及び消費者が不動産情報を収集する手段として大きな役割を果たしている不動産ポータルサイトの運営会社とも緊密に連携を図っていく予定です。

 

 ●既存住宅アドバイザー講習会

 首都圏連携が運営する、主に不動産事業者向けの講習会です。瑕疵保険検査を依頼する前の段階において最低限確認しておくべき項目に関する知識と、建物以外で主に資産価値に影響を及ぼす可能性が高い事項についてのインスペクションに関する知識を身に付ける講習会です。
 併せて、受講者が利用できる「アドバイザーツール」による報告書の作成と活用方法を学びます。2011年より講習を開始し、現在全国4,000名(平成27年8月現在)のアドバイザーが存在します。(アドバイザー検索ページ http://www.srenkei.com/ad_search/)


●既存住宅現況検査技術者講習会

 一般社団法人住宅瑕疵担保責任保険協会が提供する、既存住宅の現況検査を担う人材の育成プログラムです。国土交通省のガイドラインに準拠した講習を受けることで、検査の実施に不可欠な検査方法や、サービス提供時の留意事項、関係法令に関する知識等を幅広く身に付けることができます。


●リフォーム事業者登録(認定)制度

 同制度は東北連携が平成26年度より運用開始した事業で、建築事業者を対象とした登録制度です。平成27年11月以降は、首都圏連携、沖縄連携においても運用を開始します(北海道連携は検討中)。
既存住宅流通市場において不可欠なのが「建物の調査・検査」「各種証明書発行」「各種是正工事設計」の資格・知識・技術(以下、必須要件)です。これらの必須要件を備えている事業者を認定することで、既存住宅流通市場において、消費者や連携する不動産事業者が優良な建築事業者を発見しやすい環境を整備します。
認定事業者については、各連携協議会のホームページより閲覧できる環境を整備します。



不動産事業者と建設事業者の事業者間連携を実現

「かし保険案内宣言店」と「リフォーム事業者認定制度」を連携して運用することで、既存住宅流通活性化に欠かせない不動産仲介事業者と建設・リフォーム事業者の連携を実現しています。特に現況検査技術者との協業が今後の制度改正に対応する重要なポイントになります。



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